ニュースレター号

[41号 J-9] コラム:それでも尹錫悦はいけない?、総選挙候補者の財産・年齢・男女比は?、選挙は「野党有利」へと急変

 サポートメンバーの皆さん、アンニョンハセヨ。金曜日更新の内容が体調不良のためずれ込んでいますが、今週から再び正常化します。今号は3トピックです。さっさく始めます。

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◎巻頭コラム:それでも尹政権はいけない?

 インフルエンザからようやく回復し、溜まった仕事を慌ただしくこなしている。たった2日半寝込んでいただけでしっちゃかめっちゃかになり、金曜夜はさっそく徹夜することになった。

 それにしても天気が良い。韓国は四季があるとはいえ「良い季節」は年々短くなっている感がある。日差しが優しく、気温がおだやかで、贅沢を言うと空気が澄んでいるような時期(これはそう多くない)は4月から5月いっぱい、9月中旬から10月中旬といった短い間に限られる。

 その入り口にあたる時期を迎え、人々は少しずつ外での活動に熱を入れ始めているようだ。週末の午前は家の近所にあるわりと大きなフランチャイズのコーヒー屋で仕事することにしているが、冬の間は満席だった店内にも空席が目立つようになった。 

 そうでなくとも総選挙の投票日まで20日を切り、各党の「顔」たちが韓国各地で演説を行っている。今日は日曜日で天気は申し分ない。ようし、と各党のホームページを覗き、予定が合いそうな場所へと向かった。

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 「4月10日、尹錫悦政権を審判する準備はできましたか?」

 ソウル南西部の永登浦(ヨンドゥンポ)。中国同胞とも呼ばれる朝鮮族集住地帯の大林(テリム)洞にほど近い小さな市場で、最大野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン、59)代表はこう声を張り上げた。時節、ワイシャツの襟元から黒い傷痕が覗く。1月に暗殺未遂に遭ったときのものだ。

 時が止まったような古めかしい市場の様子からか、それとも板を重ねたものに布をかぶせ、さらにその上にビールのケースを載せた手作り感あふれる演台のせいか、何やら過去にタイムスリップしたような錯覚におそわれた。集まった300人ほどの市民はニコニコと笑顔で「ネ!(はい!)」と応える。

 李氏の手に、支援者からネギと野菜の束が渡された。「このネギは大統領が買うと875ウォンだが、私が買うと3000ウォンになる。でも皆さんが買うと4000ウォンになるんです!」。ドッと笑いが起きる。

 社会で野菜や果物の高騰が話題になる中、尹大統領は先週18日にソウル市内のスーパーへと農林畜産食品部長官を帯同し物価チェックに出かけた。そこで一束875ウォン(約100円)で売られているネギを手に「私もよく買い物をしてきたので、この位の価格なら合理的なのが分かる」と太鼓判を押した一件への当てつけだ。

 ソウルはおろか韓国中見渡してもネギ一束をその値段で買えるところはない。周囲におべんちゃらを言う人しかいない環境で尹大統領の政治が行われていることが鋭く現れた一件だった。政治風刺、諧謔が大好きな韓国市民にとって格好の「ネタ」を提供した形になった。

 他に地元候補の応援や環境政策、そして十八番とも言える住民への地元商店街で使える金権配布政策の導入といった内容まで含め20分ほどの演説を終えた李氏は、足早に釜山(プサン)へと向かった。

 それにしても選挙戦取材は難しい。ある地域の現場だけ見ても、全体の雰囲気はなかなか分からないからだ。それを足で埋める余力はないため、結局は記事や資料を読むことが優先となる。

 一方で、地元の支援者たちがあれこれ笑い合いながら演台を組み立てる様子や、李在明氏が去った後にも三々五々集まり李氏の印象などについて話す姿は、韓国の人々が勝ち取り、守ってきた民主主義そのもののように思えた。政治にもっと素直に向き合う必要がある。

ネギを手に笑う李在明代表。筆者撮影。


ネギを手に笑う李在明代表。筆者撮影。

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 22日に候補者登録が終わり、選挙の枠組みが決まった。ずらりと並ぶ30を超える政党名に目を通しながら、改めて今回の選挙にどう投票するのか考えてみた。居住地の金浦(キムポ)の選挙区で一人を、比例で一つの党を選ぶことになる。

 前回のコラムで陣営論に与しないと書いたが、それはあくまで報道者としての姿勢であり、一市民としてはやや異なる。どうせまとまらないコラム、尹錫悦政権にどう向き合うのかを少し書いてみたい。

 私は尹政権に「得体の知れなさ」を感じている。政権が何を目指しているのかがよく分からないというものだ。

 同じ保守政権で考える場合、過去の李明博(イ・ミョンバク、08年2月~13年2月)政権には新自由主義を拡大し続けるという路線があったし、続く朴槿惠(パク・クネ、13年2月~17年3月弾劾)政権は父・朴正熙の幻影を追う中で権威主義化していく方向性が明確に読み取れた。

 しかし尹錫悦政権には核になるものが見当たらない。

 科学技術大国にすると言いながら研究開発予算を大幅に削り、庶民をたすけると言いながら富裕層から減税し財政には黄信号が点っている。思い当たるのは「北朝鮮をやっつける」ことくらいしかない。

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 韓国に徐福卿(ソ・ボクキョン、52)さんという改革派政治学者がいる。

 コンサルタントを行う政治研究所を運営する傍ら、進歩紙『ハンギョレ』に毎月コラムを連載している。その中で12月の「古い保守の消滅」というコラムが印象深かった。

 徐さんはその中で、尹政権のアイデンティティは一貫性がないという点で「極右」ではなく、大衆の支持を得ようとしない点で「ポピュリズム」でもないとする。そしてたどり着いた結論が「過去」だった。

 徐さんは特に夫人・金建希(キム・ゴニ)氏のスキャンダルについての特別検察法案に拒否権を使った点に注目する。

 「民主化(87年)以降のいかなる大統領も世論の非難の前に、家族の非理(汚職、腐敗)を隠そうとする発想を持ち得なかった」というのだ。金泳三(キム・ヨンサム)と金大中(キム・デジュン)の息子、盧武鉉(ノ・ムヒョン)と李明博(イ・ミョンバク)の兄はいずれも、在任中に捜査を受け逮捕された。

 しかし尹大統領は違う。朴正熙(パク・チョンヒ、1961~79)大統領下の「維新独裁」や全斗煥(1980~87)大統領下の「新軍部」で可能だったようなことをやろうとしているという指摘だった。

 徐さんのコラムの本筋は、こんな尹錫悦大統領が存在し得る背景に、保守政党の崩壊があるというもので興味深い。だが本稿ではそこまでは踏み込まないことにする。

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 改めて総選挙を考えてみる。韓国メディアには「政権審判」という言葉が踊る。尹政権に有権者が評価を突きつけようというものだ。このとき、私の評価は「NO」となる。

 一方で曺国(チョ・グク)氏が言うような「進歩派が200議席を得て尹大統領を弾劾しよう」という意見にも「NO」だ。

 野党合同で200議席を得ることもないだろうが、万一そうなったとしても弾劾に進む場合に韓国政治が根幹から崩れる可能性があるし、陣営間で深刻な心理的内戦状態となる。さらに、保守に取って代わった進歩陣営が上手くやるとも到底思えない。それよりも未完の政治改革を一つずつ進めていくことが大切になるだろう。

 こんなことを考えている内に月曜日の明け方になってしまった。選挙まで残り16日、眠れぬ夜が続きそうだ。

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◎韓国政治:候補者登録が終了、その特性は

 4月10日投開票の韓国総選挙。22日午後6時に候補者登録が終わり、いよいよ選挙戦の輪郭が明確になりました。選挙戦は28日に始まります。今回はどんな人たちが選挙に立候補したのかを整理してみたいと思います。

・全体は952人

 選挙管理委員会の資料や韓国メディアの記事によると、今回の選挙には45の政党が参加することになりました。

 この中で小選挙区(韓国では「地域区」と表現)と比例代表選の双方に参加する政党は14,小選挙区だけに参加する政党は7,比例代表にだけ候補を出す政党は24となっています。

 総選挙を通じ選ばれる国会議員は300人です。これに対し、小選挙区(定数254)で699人、比例代表(定数46)から253人が立候補しており、全体で952人が300議席をめぐって競争することになります。競争率は3.17倍で、前回の4.8倍よりもかなり減りました。

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・小選挙区(地域区)の特徴、女性はわずか14%

 小選挙区の競争率は2.8倍です。254議席をめぐり699人が競います。20年の前回総選挙では4.4倍でした。

 まず年齢から見ていきましょう。『JIBS(済州放送)』によると、699人の候補のうち、50代が315人(45.06%)と最も多く、60代が247人(35.34%)、40代が73人(10.44%)、30代が34人(4.86%)と続きました。70代は26人(3.71%)、20代は4人(0.57%)でした。

 なお、韓国国会議員の被選挙権は25歳からとなっています。

 高齢候補者の中には、金大中政権で文化観光部(当時)長官や大統領秘書室長を務めた共に民主党の朴智元(パク・チウォン)さんがいます。81歳ですが軽妙なトークでテレビやラジオに今も引っ張りだこの人気者です。4選、つまりこれまで4度国会議員に当選しているベテランです。

 男女比は不均衡です。699人中男性が600人と85.84%を占めました。女性は99人で14.16%でした。

 職業を見ると、国会議員と政治家が429人、弁護士57人、教育者39人の順となっています。

 候補者の財産平均は27億7704万ウォン(約3億1237万円)でした。前回総選挙の平均15億2147万ウォン(約1億7129万円)から大幅増となりました。

 国民の力のキム・ボクトク候補が約1446億ウォン(約162億円)、おなじみ安哲秀(アン・チョルス)候補が約1401億ウォン(約157億円)と平均を大きく引き上げた他、400億ウォン(約44億円)以上の候補が他に3人いました。

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・比例代表の特徴、女性は半数を超える

 比例議席46に対し、38の政党から253人が立候補しています。競争率は5.5倍になり『聯合ニュース』によると、前回20年総選挙での比例倍率6.6倍よりは低いとのことです。

 党ごとに見ると与党・国民の力の衛星政党『国民の未来』からは35人、最大野党・共に民主党の衛星政党『共に民主連合』からは30人となっています。

 ここで一旦「なぜ衛星政党があるか」について改めて説明します。

 韓国の国会議員選挙では『準連動型比例代表制』という得票率に準じた議席配分をする制度が採られています。この制度は前回20年の選挙から導入されたもので、得票率に応じ、小選挙区で議席を獲得できなかった分を比例選挙区で補完するというものです。

 これは、国民の力と共に民主党という二大政党に押され小選挙区で議席獲得が難しい少数政党(第三勢力)を救済するために、つまり韓国の政治改革の一環として前回の総選挙から導入されました。

 いわば二大政党が獲得する比例議席を減らすことが目的の改革でしたが、これを嫌った国民の党(20年当時は未来統合党)が比例専門の衛星政党を作ります。それならば、と共に民主党も衛星政党を作り、制度は骨抜きになりました。

 そして全く同じことが今回の選挙でも起きています。

 なんのこっちゃという話ですよね。この辺は来週、専門家へのインタビューを通じより深く切り込んでみたいと思います。

韓国総選挙の見取り図。筆者作成。「チョグク革新党」は「祖国革新党」です。


韓国総選挙の見取り図。筆者作成。「チョグク革新党」は「祖国革新党」です。

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 改めて比例候補者について見ていきましょう。

 世論調査によっては比例投票先として25%を超える支持を集める曺国(チョ・グク)元法務部長官による『祖国革新党』は25人の候補を出しています。

 現在は8番〜10番くらいまでが当選安全圏でしょうが、曺国氏本人も名簿2番に名を連ねています。国会議員となるのは確実である一方、業務妨害、職権濫用などの罪で2審まで実刑判決が出ており、大法院(最高裁)でこれが確定する場合にはすぐに議員職を失うことになります。

 他に『緑色正義党』からは14人、李洛淵(イ・ナギョン、71)元総理による『新しい未来』からは11人、李俊錫(イ・ジュンソク、38)元国民の力代表による『改革新党』からは10人が候補者登録をしています。

 やはり『聯合ニュース』によると、比例代表名簿にある253人の平均資産は14億8458万6000ウォンでした。これは現在のレートで約1億6700万円となります。

 比例代表のうち、女性は139人(54.94%)、男性は114人(45.06%)でした。小選挙区とは異なり女性が半数を超えています。

 年齢は50代が88人と最も多く、以下60代(68人)、40代(45人)、30代(22人)、70代(19人)、20代(11人)の順でした。

 職業は政治家が90人、教育者が31人、弁護士が19人、薬剤師・医師が7人とのことです。

 なお、投票用紙は歴代最長となる51.7センチに及ぶと各メディアが大きく伝えています。政党の増加を見越し選管では昨年、新式の機械を導入したそうですが、予想を上回ったため、当日は手作業での開票になるそうです。

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・候補者登録にはいくら?選挙戦に使える金額にも上限?

 候補者登録に必要な寄託金は、小選挙区では1500万ウォン(約165万円)、比例では500万ウォン(約55万円)となります。候補が障害者福祉法に拠る障害者である場合や29歳以下の場合は50%、30歳以上39歳以下の場合は30%の減額になります。

 また、韓国の選挙では金権選挙を防ぐために選挙戦で使える金額の上限が定められています。

 小選挙区は地域毎に金額が異なりますが、今回選挙の候補者一人あたり平均は2億1864万2000ウォン(約2460万円)となっています。

 一方、比例代表選には各党ともに政党として52億8039万2000ウォン(約5億9400万円)を上限に資金を投入できます。

 一定の得票率を得る場合、資金は上限額の範囲で戻ってきます。

 小選挙区の場合では、得票率15%以上で全額が、10%~15%未満の場合には半額が選挙監理委員会から戻ってきます。

 比例代表の場合は、党の名簿から一人でも当選者が出る場合、やはり限度額の範囲で全額が戻ってきます。

 ※なお、上記の金額は23年12月時点のものです。その後、選挙区が変わった一部の地域では金額に変動がありましたが、大筋では変わらないためそのままとしました。

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・障害者や脱北民などマイノリティ出身候補は?

 二大政党ともに、衛星政党における障害者の女性候補を比例名簿の1番に載せています。

 『国民の未来』では医療事故による知的障害を持ちながら、障害者など社会的弱者の法律相談を行ってきた弁護士のチェ・ボユン(45)さんが、『共に民主連合』の視覚障害者で社会福祉専門家のソ・ミファ(56)さんが当選確実となっています。

 次に朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)出身の脱北民としては、『国民の未来』の比例候補2番に朴沖綣(パク・チュングォン、38)さんの名前があります。金正恩国防総合大学で化学工学を学び、09年に脱北し現在は韓国の大企業・現代製鉄の研究員を務めています。2番も100パーセント安全圏ですので、パクさんも国会議員になるのが確定です。

パク・チュングォンさん。写真はデイリーアンより引用。いわゆる右派の考えから一歩も出ない人物の印象ですが...。


パク・チュングォンさん。写真はデイリーアンより引用。いわゆる右派の考えから一歩も出ない人物の印象ですが…。

 一方、前回総選挙でソウル・江南甲で当選した脱北民で与党所属の太永浩(テ・ヨンホ、61)議員は、選挙区をソウル九老(クロ)乙に移して再選に挑戦していますが、不利な情勢となっています。

 外国ルーツの候補は残念ながら探した限り見つかりませんでした。韓国で外国人は永住権を取得後3年経過する場合に、地方選での投票権を得ることができますが、総選挙では投票できません。

 一方、『京郷新聞』の12日付け記事によると、22年11月基準、22万3825人の帰化外国人が韓国に存在します。

 彼らは総選挙に立候補することも、投票することもできますが「投票する際に外国人の外見を見て『ここは韓国人だけ入れる場所なので帰りさない』と言われた」と、未だ制度が周知されておらず、不快な思いをしているとの告白がありました。

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◎選挙の情勢は「野党(進歩派)がかなり有利」

 前々号39号でお伝えしたように、野党有利→与党有利となった後でふたたび野党有利の雰囲気が出てきましたが、今は明確に野党有利の流れに変わりました。

 野党(進歩派)は『祖国革新党』の勢いを得て中道層の一部が流れ込むなど、全体のボリュームが大きくなりました。

 一方の与党は、やはり39号でお伝えしたような李鐘燮(イ・ジョンソプ)豪州大使、黄相武(ファン・サンム)市民社会主席秘書官の「2大不祥事」への対応の遅れが大きく影響しました。

 それぞれ「帰国」と「更迭」という選択となりましたが、それを決める尹錫悦大統領がぐずぐずした印象を残し、強い悪印象となりました。

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 韓国ではよく「朝鮮日報を読むと保守派の現在地が分かる」と言います。23日付けの「‘政府を牽制すべき’4年前よりも増えた」からは保守派が総選挙を前に抱く危機感が伝わってきます。

朝鮮日報の該当記事。左は韓東勲(ハン・ドンフン)与党非常対策委員長。右は共に民主党の李在明代表。


朝鮮日報の該当記事。左は韓東勲(ハン・ドンフン)与党非常対策委員長。右は共に民主党の李在明代表。

 記事では『韓国ギャラップ』の最新(19~21日)の世論調査を引用しています。

「今の政府を牽制するために野党候補が多く当選すべき」が51%と、「今の政府を支援するために与党候補が多く当選すべき」の36%を大幅に上回っています。特に中道層(浮動層)では58%が野党の勝利を望み、与党勝利を望む回答者は26%に過ぎませんでした。

 記事ではこれ一例に、他にいくつかの例を挙げながら「政権審判論」が幅を利かせる現状を説明し「保守が記録的大敗を記録した2020年」よりも悪いと診断しています。

 他に39号で「与党有利」という意見で紹介した専門家のうち、「野党有利」に切り替えた専門家もいます。

 与党不利の理由については、著名な政治コンサルタントが「尹錫悦」の存在を挙げます。「与党は尹大統領の姿が見えなくなってこそ、ようやく選挙を闘える状況だ。尹大統領が頑固に登場し続けており、今の構図を克服するのは簡単ではない」とまとめています。

 尹大統領はもはや総選挙において与党の最大のリスクとなっていることがよく分かります。

 選挙まで残り16日。何があるか分かりませんが、この情勢を覆すのは簡単でないように思えます。与党が期待できるのは韓東勲(ハン・ドンフン)非常対策委員長の頑張りですが、個人の限界論が保守紙からも出てきています。政治経験ゼロの人物に多くを期待できるものでもないでしょう。どうなりますか。

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◎あとがきに代えて

 駆け足での発行となります。ここから2週間は記事も増えていくと思うので、乞うご期待ください。それでは良い一週間をお過ごしください。(徐台教)

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