写真に収まる韓国外交部の金健(キム・ゴン)韓半島平和交渉本部長と、ヨランダ・ロペス『VOA』局長代理
韓国外交部の金健韓半島平和交渉本部長(右)と、ヨランダ・ロペス『VOA』局長代理。韓国外交部提供。

1日、韓国外交部の金健(キム・ゴン)韓半島平和交渉本部長が、韓国を訪問中のヨランダ・ロペス『VOA』局長代理と面談した。

韓半島平和交渉本部は、韓国外交部傘下の組織で、北朝鮮の非核化問題や平和外交を担当する。本部長は次官級だ。また、『VOA(Voice of Amerika、ボイス・オブ・アメリカ)』は米国のグローバルメディア庁傘下のメディアであり、国営放送と呼ぶこともある。

韓国外交部によると、面談の席で金本部長は7月27日の朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)による「戦勝節(停戦協定記念日)」の際に、軍事パレードなどに莫大な財源を蕩尽したことを「嘆かわしい」と評した。

また「北韓(北朝鮮)は中国とロシアが賛成した安保理決議に従い、完全で検証可能かつ不可逆的な非核化を達成する義務があり、違法な核開発を認めてもらおうとする無駄な試みを止め、非核化の道に一日も早く復帰すべき」とした上で、「このために中国・ロシアを含めるすべての国際社会の構成員が安保理の決議を徹底して履行すべき」と主張したという。

一方、ロペス局長代理は「1942年の設立以降、VOAは朝鮮半島の問題を丹念に扱いながら、北朝鮮の経済・食糧難や人権状況など内部の情勢を生々しく報じることで、国際社会に北朝鮮の実情を伝えるために努力している」とし、「韓国語放送を別途おこなうことで、外部の情報から孤立している北朝鮮住民に対し、内外の状況が伝わるように努力している」と述べた。

米国にとって、いわゆる情報戦の一貫として同放送が位置づけられていることを示す内容だ。

さらに金本部長はこうしたVOAの試みが「北韓の住民達の外部世界に対する理解を増進させる一助になる」と評し、「協力を強めていく」と明かしたとのことだ。